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新町キャンパスの渓水館を入った左側に という四文字の扁額が掲げられています。新島の遺言に出てくる言葉です。これは、何者にも束縛されない自由で闊達な青年を大切に教育するという、同志社教育の目的を表現しています。厳しい身分社会の中で新島自身が体験した、鬱々とした青春時代を省みての言葉に他ならないのです。1864年(元治元年)、荒波の向こうに未だ見ない夢と希望の光を求めて、新島は函館から脱国します。アメリカに学ぶこと10年余り、帰国して、念願の青年の志を叶える学校を創設します。日本の近代国家が誕生して間もない1875(明治8)年、広く人々に奉仕する人材の育成を目指して同志社は開講したのです。

社会に役立つ人材の育成は教育の大前提であることはいうまでもありません。ここ数年来、国際競争に打ち勝つ人材養成が国の主導で進行しています。すべての領域において競争の原理が貫徹して、国を挙げて競争に勝ち残る学問や教育を推進しています。誰もがこれを信じて疑いません。しかし、こうした競争の原理から格差社会が生まれ、自分の利益しか考えず、他者に無関心な風潮が広がっていることも事実です。同志社の教育は単に勝者を目指すのものではありません。そうした競争社会の歪みを是正して、社会正義を実現できる勇気と度量、時代を見とおす確かな見識を持った一国の良心ともいえる人材を世に送りだすことにあります。

未曾有の経済危機の中にあって、変化を求める声が巷にあふれています。しかし、何でもかんでも変えればいいというのではありません。世の中には変えるべき事と、変えてはならない事があります。何をどのように変革し、何を守らなければならないのか。人間と社会の在り方を考え、多くの人々と幸せを共有できる未来社会を追求するのが社会学部の研究の特質です。

社会学部には、社会学科、社会福祉学科、メディア学科、産業関係学科、教育文化学科の5学科があります。それぞれの専門性を深める事はいうまでもありませんが、社会学部では、専門の枠組みを超えて学ぶ事ができる副専攻制度をとっています。ジェンダー・社会心理・国際社会など一つの領域では学べない新しい学問領域をも提供しています。

自由に伸び伸びと諸君の個性を磨いてください。社会学部教職員一同は、諸君の夢と希望が実現されるための努力は惜しみません。諸君が四年間の学びを成し終えて、大志を抱いて同志社を飛び立つ日を迎えることが、私たちの願いであり喜びであると考えています。 |
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